大判例

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熊本地方裁判所人吉支部 事件番号不詳 判決

主文

被告人等を各懲役一年に処する。

但本裁判確定の日から孰れも三年間右刑の執行を猶予する。

訴訟費用は被告人等の連帯負担とする。

理由

一、犯罪事実

被告人佼は主要食糧集荷指定業者である球磨郡岡原村農業協同組合の販売主任、被告人忠は同組合の倉庫係として同組合保管中の日本政府米を指定倉庫に入庫し又は同倉庫から出庫する等の業務に従事して居る者であるが右組合に於ては昭和二十二年度に於て保管米七十六俵が紛失し係員の引責辞職を起した事件があり注意を怠らなかつた処再び在庫米の俵数に不足があることを発見したので各俵から五合乃至一升を抜き取り俵替をして俵数を合せ表面を繕つて責任を免れ様と決意し共謀の上情を知らない林田九十九及吉村満雄の両名に依頼し右方法により在庫米俵より昭和二十三年十二月頃八百瓩(六十瓩入八十五俵分)同二十四年三月上旬頃千四百四十瓩(六十瓩入二十四俵分)を抜取らせ窃取したものである。

一、証拠(省略)

一、法律適用

被告人等の右所為は刑法第二百三十五条第六十条に該当するので其の所定刑期範囲内で被告人等を各懲役一年に処し孰れも刑の執行を猶予するのを相当とする情状にあるので同法第二十五条を適用し被告人等に対し本裁判確定の日から各三年間右刑の執行を猶予し訴訟費用は刑事訴訟法第百八十一条第百八十二条に従ひ全部被告人等に連帯負担さすべきものである其で主文の通り判決する。(昭和二五年七月六日熊本地方裁判所人吉支部)

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